新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の自粛でプラモデルを久しぶりに作ってみたくなって、ガンプラを買ってみた!なんて人も多いのだろうし、同時に最近のキットの出来の良さに驚いた人も多いのではないかと思います。新しいキットでは、ほとんど塗装しなくても色分けされてるし、なんだか素組みしただけで満足してしまいますよね。
そんな完成度の高い最近のガンプラですが、一方で一部分だけ色分けされていなかったり、何となくイメージの違う色だったりすることも有るのではないかと思います。塗料を買ってきて筆で簡単に塗っておくのも手なのですが、ガンプラはむら無く塗りたい!なんて要望も多いハズ。特にメタリックカラーやゴールドなんかは、筆塗りで綺麗に塗るのは難しいですよね。
さらに、手軽に塗っておく方法としてはガンダムマーカーなんて方法も有りますが、やはり均一に塗るのは難しく満足感としてはいま一歩な気がします。そこで、エアブラシと行きたいところですが、初心者にはハードルが高く中々踏み切れない人も多いのではないかと思います。
今回はガンダムマーカーを差すだけで簡易エアブラシとして塗装出来る「GSIクレオス ガンダムマーカー エアブラシ システム」を使ってみる事にしました。
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ガンダムマーカーエアブラシのセット内容はシンプル
さて、届いたガンダムマーカーエアブラシは簡単な透明の箱に入ったパッケージで届きました。3000円前後という値段なのでこんな感じではないかと思います。
今回買ったセットは、エア缶がセットで入っていて、あとはガンダムマーカーさえ買ってくれば、開封してそのまま使えるセットになっています。
開封してそのまま塗装出来る…ハズだったのですが…
買ったのが初春の室温が低い時期だったのも有ってか、ガス圧が低くどうも上手く塗料を噴射してくれませんでした。という訳で、早々とエア缶での塗装は諦めて、家に有った古いコンプレッサーを使うことに。
もう少し気温が高かったり、初めからペンの装着位置の調整が上手く行ってれば缶でも行けたのかもしれませんが、ほかのレビューを見る限りも似たようなことを書いているようなので付属のエア缶ではこれくらいが限界だったのかもしれません。
という訳で、ガンダムマーカーエアブラシのホースは細いタイプなので、標準経のエアブラシ用ホースに繋ぐために、クレオス ホース用Mr.ジョイント(3点セット)を買い足す事になりました。
他にも、マーカーに塗料を充填させる時などに塗料皿が有ると便利だったり、塗装時にクリップ、クリップを立てるベースなど細々としたものが必要となるでしょう。
早速、ガンダムマーカーエアブラシで塗ってみる!まずは、調整
手軽なハズじゃなかったの…的な躓きは有りましたが、気を取り直して塗装に挑戦してみようと思います。
さて、ガンダムマーカーエアブラシのように何かのペンに空気を吹き付けてエアブラシ的な効果を得ようとする製品は過去にも有ったので、実はそんなに目新しい商品では無いのですが、私がこの手の製品を使うのは初めてです。
エアを出す噴射ボタンも1段階しかないしエア圧を調整するネジなども無いので、調整としてはペンの位置と塗料をどのぐらいペンに充填するかで決まります。
この調整が意外と難しくて、最初はこれ本当にちゃんと使えるの?って首を傾げたくなります。
試行錯誤している内に気づいたのですが、ノズルを正面からみて穴がどの程度見えるかで調整すると上手く噴射出来るようになりました。環境によって、位置の調整には差がでるかもしれませんが、私の場合は穴がほとんど見えない程度が適正位置のようです。
調整中に塗料が噴射すると大変なので、絶対ボタンには触れないように注意が必要ですが、上手く行かない場合は十分注意した上で試してみて下さい。
このペン位置の調整は塗料が涸れてくるたびに、ペンを外して塗料を充填して調整を繰り返す事になるので、嫌でも練習することになります。
早速、ガンダムマーカーエアブラシで塗ってみる!いよいよ塗装
調整が終わったら、いよいよ塗装に入ります。吹き始めはボタッと荒い粒が飛ぶ事が多いので、ガンダムマーカーエアブラシを吹く前には必ず軽くテスト吹きをします。テスト吹きをすると塗料が噴射されているのが見えると思います。
塗料が飛んでないようなら、再度ペンの位置を調整します。ノズルとペン先が遠いと飛ばない場合が多いですが、充填量が少なすぎる場合も有ります。
今回は1/144 HGジムを塗装してみようと思います。
ちなみに、なぜジムかと言うと、まず値段が安く700円前後で手に入って、部品点数が少ないので塗装のテストに使うには丁度よいからです。
また、よく知られてるネタですが、HGジムは基本色が薄いエメラルドグリーンになってます。このジムの基本色に関しては賛否両論あるようで、白だと強そうすぎるとの意見もあるようですが、個人的には白いジムを見てみたかったので塗ることにしました。
という訳で白く塗装したジム(左)と基本色のジム(右)ですが、やはりジムは白なのでは?と思います。塗装の序盤はペンの位置調整に苦戦したのも有って、全体を塗装するのは意外と時間がかかりましたが、ペンの位置調整が上手く出来るようになってからはペースも上がり1/144サイズなら全体塗装も可能だなと思います。
もっと大きなサイズになると面積も広くなるので、本格的なエアブラシが必要かもしれませんね。
マスキングにも挑戦!
そんなに複雑な塗り分けのないジムですが、バックパックの一部や足首など塗り分け指定のある部分も有ります。また、顔のセンサー部は頭部を組み立てて、ラインを消してから塗装する必要があるので、マスキング必須と思います。
マスキングなんて失敗したらどうしよう…と不安に思いますが、ジムの塗り分けはそんなに複雑なマスキングではないので練習と思って試してみて下さい。頭部のセンサーはマスキングテープを貼ってから、アートナイフで余分な部分を切り抜いて塗装しました。
マスキングとは違う話ですが、ガンダムマーカーのグレーはムラになりやすく塗装が難しい色だと思っていました。ところがガンダムマーカーエアブラシで塗ると手塗りとは見違えるような仕上がり。値段も安いので試してみて良かったです。
ゴールドは意外とお手軽!バンシィのアンテナと襟もゴールドに塗ってみる!
ジムの薄いエメラルドグリーンと共にもう一つ塗ってみたいなと思っていたのがユニコーンに登場した敵役ガンダムのバンシィのツノと襟です。基本色ではゴールドが混ざったような飴色みたいな感じで、実はこれはこれで悪くないのですが、サイコフレーム部分との塗り分けをしたくなって、ゴールド塗装に挑戦。
こちらは、慣れてきたのと、白よりもムラが出にくく思ったよりも簡単に塗装出来てしまいました。手塗りだとムラになりやすいのでメタリック色の塗装ではガンダムマーカーエアブラシが威力を発揮しそうです。
洗浄要らずで色の交換が簡単!臭いも少ないけどマスクは必要
という訳で、いきなりコンプレッサー使うの反則だろ!とか色々ありそうですが…
本格的な塗料を使うエアブラシと違ってペンの交換だけで違う色を使えるので洗浄する必要が無いのは大きな利点だなと感じました。ガンダムマーカーにある色しか使えない反面、いつも同じ色を期待できるのも利点かもしれません。
また、ガンダムマーカーの中には被覆力が低くそのまま塗ると透けやすかったりムラになりやすい色も多いのですが、ガンダムマーカーエアブラシを使えば、こういった難点もカバー出来ます。
後はガンダムマーカーの色数が増えるとガンプラ以外の模型にも使えるのですが、とりあえずは使えるところから使ってゆきたいところです。
最後に、エアブラシはどのようなシステムを使うにしても塗料の粒子が空気中に舞うので、マスクは必須だなって思いました。出来ればファンの付いた塗装ブースも欲しいところですが、それなりに値段もするので使用頻度によって買うのも有りかなと思います。